田辺元


(たなべ はじめ)

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作成日 2002/6/1

「(たなべ はじめ) 1885〜1962 観念論哲学者。東京に生まれる。東京帝国大学数学科から哲学科に移り、東北帝大理科の講師をへて京都帝大哲学科教授。西田幾多郎とならび京都帝大哲学科の名をたかめ、西田とともに、一時いわゆる<京都学派>と称せられた一団の哲学派の源流となる。新カント主義の立場から出発したが、ドイツ留学後(1924)ハイデッガーの実存主義をうけ入れ、またヘーゲル哲学を加えて、<絶対弁証法>を主張し、普遍と個別との統一としての<種>(特殊)という考えから<種の論理>を説いた。この主張は日本が太平洋戦争へ突入した戦争時期に、その戦争肯定論につながるものであった(つまり種は、世界〔普遍〕と国民〔個別〕との仲介としての国家を意味し、国家の隆興を鼓吹した)。戦後には、一時期の思想混乱にあたり社会的政治的発言をおこなったが、その基調には仏教(とくに親鸞)やキリスト教の宗教思想をおいていた。 その後、隠退生活のうちに宗教的想念に没入していった。」
                          
哲学辞典 森 宏一編集 青木書店 より




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