プラトン


Platon

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作成日 2002/6/1

「Platon 前427〜347 古代ギリシアの哲学者、客観的観念論の創説者、ソクラテスの弟子。貴族の出身。40歳のころアテネ郊外のアカデメイアに学校をひらいて教育にあたり、また多くの著作(30にあまる対話篇)を書いた。かれの哲学にはピュタゴラス、パルメニデス、ヘラクレイトスらの影響があり、そのころの唯物論者デモクリトスの思想に対立した。かれは有名なイデアの説をとなえ、イデア(またはエイドス=形相)は、非物質的・永遠・超世界的な絶対的真実在であり、これにたいして物質的・感覚的な存在は暫時的・相対的であり、この感覚にうったえる経験的な個物の世界は、イデアの世界の影、模像だとする二元論的世界観をたてた。世界の中心をなすのは世界霊魂であって、人間の霊魂は世界霊魂の主宰するイデア界にあったのであり、この霊魂は不滅であるとともに、イデア界にあこがれ、イデアを想起することで真の認識がえられるとした。 感覚的知識はたんなる<臆見(doxa)>にすぎないものであり、霊魂による知的直観をもって想起されるのが真知識で、これら両者のあいだには合理的知識である数学的対象の知識がある。このさい、概念的認識について弁証法を語った。それは、しだいに一般的な概念にすすみ、もっとも一般的なものにいたる過程と、この一般的概念からしだいに一般性の低いものへ下向する、二つの過程をとるといっている。こうして人間にとって、肉体に仮りに住んでいる霊魂によってイデア界を認識するところに、人間の最高のよろこびがあるのであって、哲学者は現実世界をこの理想へと近づける役をするものなのである。かれはアテネ貴族の代表として理想的貴族国家の構想をだし、哲学者による支配を提唱して、この支配者のもとに軍人がおり、そのまた下に商工人がいるという階層を考えた(これはかれが、霊魂には理性的・意気的・欲情的なものがあるとしたのに対応する)。 プラトンの哲学は、その後ながく観念論哲学に強力な余韻を残している。」
                            
哲学辞典 森 宏一編集 青木書店 より




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