時間論


主観的時間と客観的時間

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作成日 2012/3/25

何にでもいえることであるが、特に時間を論ずる際には自分の哲学的な立場を明確にしないとナンセンスになってしまう。 唯物論者が「時間は主観外にある」といった場合と、観念論者が「時間は主観外にある」といった場合では、まるっきり異なった 意味合いになってしまう。立場がはっきりしていないとその論はきわめて曖昧なものになってしまう。 何が唯物論で何が観念論なのかそんなのわからない、線引きはできないという人もいるが、それでは論ができなくなってしまうと思うのだが。 ここでは唯物論の立場で時間を論じたい。

まず、時間には主観的時間と客観的時間の二つが考えられる。主観的時間とは意識で感じる、捉えられる時間。客観的時間とは 物質の根本的な存在形式であり、客観的なものであると考えられている。

さて、主観的時間とは、認識により増加する情報における「秩序」と「方向 性」である。さらに具体的に言うと、主観的時間とは、主観内の、情報を認識すること によって得られる「認識と記憶そのもの」における「順序と順序を維持しつつ増加 していくという方向性」のことを指すのであるが、

客観的時間とは、実は、主観外に客観的に実在するもの ではなく、主観内にあるものである。さらに具体的に言うと、客観的時間とは、主観内 の、時計及びそれに準ずるもの(年月日)によって与えられる時刻(数字)と結びついている、情報 を認識することによって得られる「認識と記憶」そのものとそれらに対応している概念 的部分(位置、時刻における「存在」という概念、を含む。)における「順序と順序を維 持しつつ増加していくという方向性」のことを指す。そして、これらは、時計及びそれに 準ずるもの(年月日)によって与えられる時刻(数字)によって順序立てられる。さらに、主観内 の、時刻と結びついていない、情報を認識することによって得られる「認識と記憶」 そのものとそれらに対応している概念的部分(位置、時刻における「存在」という概念、を 含む。)における「順序と順序を維持しつつ増加していくという方向性」のことをも指 す。そして、これらは、時計及びそれに準ずるもの(年月日)によって与えられる時刻(数字)と 結びついている「認識と記憶」を含む「認識と記憶」そのものの順序によって順序立てら れる。

繰り返すが、客観的時間とは、「時空」という形で外界に実在するものではない。空間は客観的実在で 外界にあるが、客観的時間は外界にはない。未来はまだ無く、過去の時空はことごとく消滅する。実在するのは、 現在の空間を含む現在の存在と過去の物自体に関する現存するデータのみである。 当然、過去の物自体は消滅する訳 だから、あくまでも現在のその物自体に関する現存するデータということになる。 そのいい例が、「運動」という動く物の捉え方、データである。あるいは、新聞、さらにいえば歴史、これらもデータだ。 徳川家康はいまも実在している。死にはしたが、それらを構成していた要素が今も姿形を変えて残っている。データの対象は消滅してない訳だ。 客観的過去が実在すると思うのは、それは思い込みに過ぎない。 そもそも「時間が外界にある」 という発想自体がおかしい。従来の客観的時間の概念は矛盾に満ちている。腑に落ちないことだらけだ。 その点、客観的と思われた客観的時間も実際には主観的なもの、外界からの増加する情報を順序だてている「手法」、「からくり」、「ツール」 と捉えたほうが、どれほど腑に落ちるだろう。そうとしか思えない。 客観的時間が、客観的か、主観的か、どちらでもそう大差ないだろう、どっちみち同じさ。という声も聞こえてくるが、そういうものでもないだろう。 「天動説、地動説」の場合も人間の日常はとりあえず何一つ変わりは無かったと思う。 ただ、根源的なことを知っているのと知らないのとでは大違いということだろう。 では、客観的時間も主観的だとすると、外界に対する世界観はどのように持てばよいのだろう。 外界に時間の無い世界観、これを持つにはやはり多少の認識転換が必要になってくるかもしれない。 その認識転換のイメージは十人十色ということであろうか。

私の場合のイメージを紹介してみよう。

「過去もなく、未来もなく、あるのは現在のみ。

そして、現在は進んでいるのではなく、止まっている。

その止まっている現在という器の中で、存在は千変万化する。

さて、止まっている現在という器は必要だろうか。

そんなものは不要だ。いや、無いに等しい。いや、無いのだ。

あるのは千変万化する存在のみ。

その中の人間などが、時間という名の情報処理の手法を使う。」

といったところだろうか。私の持つイメージが伝われば幸いだが。




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